算数・数学作文(日記)とは何ですか?どのように書かせるのですか?

算数・数学作文(日記)とは何ですか?
算数作文(日記)は、授業最後の5分間程度の時間に子どもが書く算数的ライティングで、「今日の学習で思ったことや今度してみたいことなど、自分の頭の中を自由に書いてごらん。」と指示することから始めます。そこには,子どもが授業で学んだ知識、その変化、さらには変化を引き起こした要因となるものが記述され、子どもの理解の程度や成長なども読み取ることができます。教師は、算数作文(日記)を活用して、授業後に、その時間で理解不十分だったことを個別に支援したり、次時の指導に生かしたりすることができます。学習感想などと呼ばれ、取り組まれている実践もあり、最近の算数の教科書にも取り上げられるようになってきています。
算数・数学作文(日記)をどのように書かせるのですか?

子どもは作文や日記を書くことを嫌がるものです。とくに上位群の子どもにあっては、メタ認知的活動ができているのにさらに書かせることに面倒さを感じるようです。そのため無理に書かせると逆効果になることがありますが、先生に聞いてほしい子どもにとってはよい機会になるようです。
授業後に数分間時間をとり、「今日の算数・数学作文(日記)」を書かせ、子どもの学習状況を分析します。とくに、頭の中のメタ認知的活動の育成や改善を図ります。
子どもたちには、「今日の学習でよく分からなかったところや分かるようになったところについて、『自分の頭の中や心の中の変化を振り返って』詳しく書こう。」と指示することから始めます。
この結果は、子どもにとって次のような効果があります。


  • ・自分が何を学習したのかがわかる
  • ・自分が何を身につけたのかがわかる
  • ・どうしてまちがったのかを振り返ることができる
  • ・どうしてうまくいったのかをふり返ることができるようになる
  • ・次の学習で生かすことがわかる
  • ・次に自分の学習したいことを考えるようになる
  • ・自分の成長がわかるようになる

また、先生にとっては、先生のコメントなどの具体的支援により、子どもが意欲や自信、安心感を持って学習に取り組むことができる様にするとともに、子どものメタ認知を育てることができます。
さらには、子どもたちの理解度や内面の変容がつかめ、評価が難しい、「関心・意欲・態度」や「数学的な考え方」の評価が可能となります。また、個々の子どもの思いに寄り添った具体的支援ができ、授業改善につなげることができます。

具体的な手順としては、次のような点に注意して下さい。


Step1 算数・数学作文(日記)が書ける環境を整えよう
子どもたちが書くようにするために短い時間で気楽に書かせるようにし、書く時間の確保にも留意する。

Step2 段階に応じた適切な支援をする
自由な記述から徐々にどんなことを書けばよいか例示する。(例:わかったこと、うれしかったこと、面白かったこと、不思議だったこと、わからないこと、次にやってみたいこと)。

Step3 算数・数学作文(日記)を書くことのよさを実感させる
作文・日記の紹介や掲示をして、うまく問題解決が図られている例を示す。

Step4 算数・数学作文(日記)を書くことの習慣化をはかる
算数・数学作文(日記)による指導では、先生による赤ペン指導の継続が子どもたちの習慣化の鍵を握っています。

赤ペンを入れるポイントは、受容、共感、意識化、拡大、深化、発展がキーポイントになります。また、毎時間、すべての子どもへ赤ペンでコメントすることはなかなか大変ですので、何人かずつなど可能な工夫をすることが大切です。
なお、算数・数学作文(日記)の様式も工夫が必要ですが、あまり書きたくない子どもの段階では、書く内容を指定したり(例えば、わかったこと、これから気をつけたいこと、次にやってみたいこと)、書くスペースを少なくすることも必要なことです。
メタ認知の育成や改善の段階としては、事実の記述、事実の理由付け、自己の特定の学習方略の改善、より一般的な学習方略の改善、自己や課題に関するメタ認知的知識の改善と進めていきたいものです。

 そして、何よりも大切なことは、算数・数学作文(日記)を書かせてから指導改善を図るのではなく、授業を構成する段階で子どもが書く算数・数学作文(日記)を想定し、印象深く書くように、先生の説明などの発言による授業の工夫をすることも大切です。

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学校の先生方へ

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メタ認知を育てるという考えは、子どもの学習に大変大きく関係しています。問題を解くプロセスの説明や学習への評価と反省を行うなど、など授業内容についても応用できることがたくさんあります。