文化遺産教育専修 教育学部

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奈良の特色である文化遺産を通じて、文化財の内容・技能を伝え活かす教育を創造します。

学びのポイント

  • 1 高い専門性と恵まれた環境

    代表的な古社寺の世界文化遺産登録に象徴されるように、奈良は日本を代表する文化遺産と考古遺産の宝庫です。奈良という恵まれた環境を中心に据えて各授業やカリキュラムが構想されています。文化遺産の内容・技芸を積極的に生徒や地域社会に伝え、活かすことの出来る力量を持つ人物を育てて、奈良の地で文化遺産教育を創造します。

  • 2 文化遺産を理論・実践(実技)の両面にわたって理解する

    美術の教員免許を取得するグループと理科の教員免許を取得するグループとが一つの専修をかたちづくりますが、専修科目は共通の科目群から修得し、波及的に他の教科と関連づけることもできます。教材として教科を横断する総合性をもつ文化遺産について、美術・理科などの教科内容を大事にしながら、学びの内容や技芸の水準をたえず向上させ、教科を超えた理解力・感性・洞察力・表現力を養います

  • 3 文化遺産を学ぶことで現在・未来を見通す

     文化遺産教育専修では、美術工芸史や、考古遺産も含めた環境や材質に関係する自然科学への深い理解と、技法面・保存修復に関する豊かな能力・技芸を併せ持ち、文化遺産の真価を学校や社会に向けて発信し教育する力を備えた人材を養成します。文化遺産の理解・活用に不可欠な博物館に関する科目を一部専門科目に位置づけ、教員と博物館学芸員との人事交流がある現状にも応えます。

学びの領域

体験を重視しながら文化財を深く学ぶ3つの領域

 文化遺産・文化財の模写、復元図・復元模造品の作成などを通じて、伝統的技法を継承し、日本文化の基調をなす造形活動の基礎を身につける美術工芸記録保存・制作、奈良をはじめとする日本各地の文化遺産や、その源流となるユーラシアの古代美術について、造形芸術学の観点から学び、実技体験にも裏打ちされながら研究の水準を深める日本・東洋美術史、科学の基本を学び、文化遺産・考古遺産の環境や材質の分析を通じて、文化財の保存と復元の研究を深化させる文化財科学の3つの領域があります。

文化遺産教育専修の授業スケジュール

 

  MON TUE WED THU FRI 集中講義
1・2時限 板書実践指導 キャリア形成と人権 生徒指導・キャリア教育     考古学演習
3・4時限 外国語コミュニケーション(英語) 彩色材料論   教育経営行政論 コンピュータ情報処理 学校フィールド演習I
5・6時限

教育方法論

文化遺産科学I   博物館経営論 博物館教育論 臨海実習
7・8時限 体育実技II       地学実験(コンピューター活用を含む) 博物館展示論
9・10時限       博物館資料保存論    

2回生前期の一例

  • 造形芸術学特講

    奈良時代盛期-江戸時代の各期に属する日本美術の展開を、名作の熟視を通じて会得します。

  • 彩色材料論

     我が国の伝統的な絵画および工芸品について、正倉院宝物などの調査報告書等によりながら、種々の材質等について学びます。

在学生の声

「この奈良の地を活かして」 文化遺産専修2回生 村島 大賀さん

文化遺産教育専修は、少人数で編成されており、理科教育あるいは美術教育の観点から文化遺産を見つめ、その価値を教育に活かしていくことを目標に、日々取り組んでいます。また学校教育だけに限らず、学芸員や文化財の保存修復技術者など、文化財の収集や展示に関する職業を目指す上で必要なスキルを学ぶことができます。そして自らの足で大学の周辺に点在する遺跡や神社、古墳などに訪れることができ、多くの貴重な奈良の史料を直に確かめることもできます。文化財・文化遺産の新たな知識を育むという点において、これほど魅力的な場所はないと感じています。加えてこの奈良の地で得た学びを基に、教育の場において様々な情報を発信する場がこの奈良教育大学にはあります。伝えることで新たな視点や価値観に出会い、自分の知見が広がっていくと同時に、自らの成長を肌で感じることができます。教育と文化遺産が融合した奈良教育大学でいっしょに学びを深めてみませんか。

主な開講科目

地域と文化遺産教育/文化遺産科学/ユーラシア美術史/彩色材料論/文化遺産特論I(考古学)/文化遺産特論II(建築史)/日本工芸史/地質学/工芸理論特講/保存科学演習/アジアの中の日本美術史/造形芸術学特講

取得できる免許状

・中学校教諭一種(美術または理科) 等

卒業後の主な進路

 奈良や自分が生まれ育った地域の文化・伝統に関心を持ち、それを継承したいという意欲を持つ中学・高校の美術・理科の教員、博物館・美術館の学芸員、普及員、保存修復技術者などが考えられます。

教員および専門分野

分野 職名 氏名 研究題目
文化遺産教育専修
文化財造形 特任教授 大山 明彦 文化財の記録保存のための模写と復元
造形芸術学 教授 山岸 公基 日本・東洋仏教美術史の研究
文化財科学 准教授 青木 智史 文化財科学、博物館学